2012/03/26 ナント!空冷?エンジンになってしまった?(;´∩`)
by ポンコツおじサム
HONDA S800クーペはこんなデザイン(オオタキ製プラモデル箱絵)
AS800E型エンジン。IN側にはCV4連キャブレター用のインシュレーターが4つ付きます
折れたコンロッド。アルミケースの薄肉の様子が見て取れますね(^^;
こんな感じで45度寝かした状態で、エスハチには搭載されます。
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ホンダS800のエンジンです。
「ホンダスポーツ」は、本田技研工業が初めて生産した「4輪乗用車」です。
(軽自動車はT360がありますが)
1964年(昭和39年)2月1日に発売され、S500で始まり、S600→S800と排気量を上げていきます。
その心臓は当時としては画期的なチョ〜高性能エンジンなのです。
水冷オールアルミ製・DOHC・CV4連キャブレター・ブランチエキゾースト(タコ足)・ダイヤフラムクラッチスプリング・クランク&コンロッド支持はニードルローラーベアリング、IN側カム直結のデスビ、そしてミッションまでもオイルポンプによる強制潤滑方式などなど・・・。
そのレッドゾーンは、S600で9500rpm、S800で8500rpmという高回転まで回すことが可能なまさに夢のエンジンなのです。
当初は「オープンタイプ」のみの設定でしたが、
S600からは「クーペ」がラインナップに加わります。
リヤゲートが開口できるこれも又、当時としては画期的なのですよ。
デザインもリヤをスパッと切った世界的に流行していたコーダトロンカ風処理。
海外輸出が多かったクーペですが、ヨーロッパでは大人気だったようです。
英国(ホンダUK)では、これに純正オプションでサンルーフ仕様も作っていたほどです。
今回持ち込まれたOさんのS800エンジンですが、
ナント! クランクケースに大きな風穴が開いて向う側が見えてます。
まさに、水冷→空冷になってしまっています(汗)
見事に3番コンロッドが折れてしまっており、それをクランクシャフトが振り回したので、ケースを割ってしまったようです。
ピストンは見えないので、たぶんヘッド側に突き刺さっている?かも・・・(--;
オーナーは「10000rpm」までを普通に使って走っていたそうです。
それでもめったに壊れないんだけどなあ・・・(汗)
割れたケース自体をよく見ると、そのアルミの薄さが目を見張ります。
また、ウエットスリーブのスカート部分やケース内に鋳込まれたスチールパイプも確認できますね。
とても高いアルミ鋳造技術をもって作られた工業製品です。
製造年式的には、クランク形状・カムカバー・クラッチ板スプライン等々からたぶん「1966年末〜1967年頃のリジッドタイプの逆輸入モデルと思われます。
(エンジン番号がちょうど欠けて無くなっているので推測です)
どうやって修理&復活させるか?
自分の手持ちパーツと組み合わせて考えてみます。
ちなみに、「譲っても良いよ〜」というS800エンジンはありませんかぁ?(^^;
あの”ホンダミュージック♪” の復活を目指して!(^o^)